弾圧、強制収用…ウイグル人への迫害の実態 日本ウイグル連盟代表 トゥール・ムハメット氏

そこが聞きたい!インタビュー

 

弾圧、強制収用…ウイグル人への迫害の実態

中国による重大な人権侵害を許してはならない

 

日本ウイグル連盟代表 トゥール・ムハメット氏

 

 

 

中央アジア東トルキスタン。元々ウイグル民族の領土だったが、周辺の大国から侵略、支配された歴史を持つ。中国共産党政権樹立以来、自治区として支配されてきたが、96年から民族浄化政策が進み、激しい弾圧が続いている。このままでは民族が消滅する―その現状と声を聞いた。

(聞き手・近藤将勝記者 記事構成・編集部 ※編集部註:中国による正式な呼称は「新疆ウイグル自治区」だが、実態と乖離していることからこの記事では「東トルキスタン」と表記を統一する)

 

 

 

 

第七号文書「中央政治局新疆工作会議紀要」

 

 

 

―まず、日本に来られた経緯から聞かせてください。

トゥール 九四年に留学生として九州大学大学院の農学研究員として来日、九九年に博士号を取得しました。その間の九七年、修士課程を修了し博士課程一年目の時に東トルキスタンのグルジャ市で中国政府による宗教弾圧が起き、これに抗議したウイグル人を武力弾圧しました。この事件は、八九年の天安門事件、九〇年の南部のバレン郷の大規模な農民蜂起に対する弾圧に次ぐ大規模な弾圧でこの時、四、五百人の人々が射殺されました。日本では大きく報道されませんでしたが、欧米のメディアには大々的に取上げられました。トルコではトップニュースでした。天安門事件まで中国で起きていることに関して、国際社会はそんなに注目していませんでした。天安門事件が起きた時、中国の人権問題に国際社会が注目し始めて、その背景があってグルジアの虐殺では国際社会が大々的に報道しました。

 しかし、日本ではあまり報道されず、NHKにいたっては全く報道しませんでした。日本にいる私としてはおかしいと思っていました。当時、たまたま九七年四月にロータリー米山記念奨学金をいただくことになって、それを機会に奨学生として東福岡ロータリークラブに所属することになりました。そこで東トルキスタンで何が起きているのかを私の知りうる限りを話すことになりました。

ところで東トルキスタンに対する弾圧の背景には、九六年三月十九日に北京の中国共産党の秘密会議で二、三十年の間にウイグル人を同化させるという、機密文書である第七号文書「中央政治局新疆工作会議紀要」が決まりまったことがあります。それが初めて実行されたのが、グルジャ事件です。それまではウイグル人を他の民族と同等に扱うという建前があったのですが、この文書が通達されてからははっきりとウイグル人は中国の敵であるとされたのです。

―この政策転換の理由は?

トゥール 九一年のソ連崩壊があります。帝政を打破して共産党政権が二百年近く続いたのに、ソ連共産党が解散した途端にバルト三国ウクライナカザフスタンウズベキスタンベラルーシーなどが次々と独立してしまったのを目の当たりにして民族主義や宗教に中共が脅威を感じたからです。中国国内にあるウイグル、モンゴル、チベットなどの他民族が次々と独立することを恐れた中共がそれを防ぐためには、ウイグルチベットの独立意識を根絶やしにする同化政策をやるしかないと考えたのです。それはすなわち、ウイグル人から自治権を奪い取ることを始めたのです。しかし、それを明文化すると国内でも反発がありますから、表向きは自治区という体裁を保ちながら実態は同化政策を進めているのが実態です。この文書の概要だけは省長以上の役職者にしか伝達されず、それ以下の省職員には知られていませでした。その後、県レベルまで伝達されます。

自治区政府の中にはウイグル人もいますよね。

トゥール いますが、彼らはもう魂は中共そのものになってしまっています。仲間を討っているのです。いったん政府に取り込まれれば、漢民族は当然ですが、政府に入ったウイグル人でも中共の決定から独立した意思を持つことはできません。ただ、ウイグル人漢民族と違って決定権は持っていません。自治区主席のウイグル人もただの傀儡で、実権はありません。

―そうした事実を日本で講演されたそうですが、反応はどうでしたか?

トゥール 初めて話したのはロータリークラブで依頼されたものでした。ロータリークラブは政治的な活動は一切やらず、地域社会への奉仕活動が目的です。ですから、私の話はそぐわないものでした。しかし、当時の会長がウイグルの実態は会員にも知ってもらいたいからと勧められました。当時の私には、どこまで話していいのかという判断基準が無かったので、自分が知りえた事実を話すことにしました。

ウイグル自治区の欺瞞性、中国共産党の統治システムが日本の自由民主義体制と相容れないことや、言論の自由が無く、生命がまったく尊重されない中国とビジネスをやることは、中国を富ませそして軍事力を強めることになるだろう。中国は決して日本を友好的に見ておらず、むしろ敵対的行為を繰り返すだろうと話しました。また、ウイグルでの弾圧の状況を説明しました。すると、中には中国とビジネスをやっている人からは私の話を好ましく思われなかったようです。特に、私が「中国に投資してはいけない。この投資が中国を富ませる。それがひいては日本にとって脅威になって利敵行為になる」と言うと、「それは違う。中国はそこまで悪い国ではない。ウイグル人にも問題があるだろう」と反論されました。

―当時は多くの日本人の中国に対する認識が甘かったようですね。

トゥール そういう人は少数派で、私の卓話の後にそのクラブの卓話委員会で政治的テーマは止めようという意見が出たそうです。ありがたかったのは、気にしなくてもいいと言われました。多くの方が私の話に理解を示してくれ、ウイグル人に同情してくれたのです。実は、この時に「私は日本で博士号を取得して中国に帰って知識を活かしたいので、中国当局にマークされたくないのでこの話は内密にしてください」と頼みました。すると、数ヵ月後には違う北九州市のクラブから講演の依頼が来ました。少し悩みましたが引受ける事にしました。これで中国には帰れない、自分は日本で活動するしかないと腹を括りました。それ以来、帰国していません。帰れば刑務所に入れられるのは間違いありません。また、親族にも累を及ぼしますから、祖国の家族とも一切連絡していません。それならば、苦労してでも日本でウイグル人の状況を日本人に訴えるべきだと活動を始めました。

 

 

「抵抗と弾圧」の歴史

 

 

 

 

―家族の反対はなかったのですか?

トゥール ありました。「迷惑をかけるな」と。しかし、何とか説得してようやく表に出て発言、活動することができるようになりました。それが、評論家の宮崎正弘先生と座談会です。特に宮崎先生との座談会は二〇〇八年に『週刊朝日』に掲載され、日本で初めてウイグル人の声が週刊誌に掲載されました。その座談会には匿名で出て、ウイグル人の私の他にモンゴル人、チベット人満州人、回族の中国の異民族が出席しました。その後、宮崎先生から櫻井よしこ先生を紹介していただいて座談会が実現しました。これは『週刊新潮』に掲載され、これをきっかけに日本のメディアが取り上げるようになりました。この時も匿名で出ました。

―表に出るようになったのは?

トゥール 妻からは私の活動に対してずっと反対されていました。その後別居状態になって彼女たちはアメリカに渡ってしまいます。それをきっかけに私は表に出るようになりました。すると、彼女がウルムチ市に帰ると言い出したので、危ないから反対したいのですが振り切って帰ってしまいました。しばらくして中国当局からの圧力が強くなってきて離婚を言い出すようになり、二人の子供の親権が問題になりました。娘は既に二十歳になっていて問題はなかったのですが、息子はまだ十二歳でしたので私が親権を取ってそのままアメリカに残したままでした。ところが、成人の娘が妻を追ってウルムチに帰ってしまいました。その結果、二人とも精神病院に入れられてしまいました。事実上の軟禁状態です。義父が政府の高官だったのでそれで済んでいますが、そうでなかったらキャンプに強制収用されていたでしょうね。

アメリカ副大統領が収容キャンプについて言及したり、日本でも漸く報道されていますが新疆ウイグルの実態はどうなっていますか?

トゥール ウイグルへの弾圧は一九四九年から始まっていて、徐々に進めてきました。厳しい弾圧で民族の浄化がある程度進んだと見ると緩めて、また厳しくするということを繰り返してきました。それは、世代が交代すると民族意識が薄れますが、次の世代で再び民族意識が高揚してくるとまた弾圧してそれを沈静化するためなのです。抵抗と弾圧、その繰返しです。その間、夥しい数の同胞が犠牲になってきました。しかし、九六年までの弾圧はウイグル人の中で共産党政権に抵抗する勢力が対象でした。しかし、先ほどの七号文書以降は、ウィグル民族全体が対象になってしまいました。つまり、ウイグル民族を地上から抹殺して、分離独立の芽を完全に摘み取ろうというものなのです。

 それまではウイグル語の教育などウイグル文化を認めていたのですが、九六年以降それすらも総て認めなくなりました。虐殺すれば早いのでしょうが、インターネットなどの情報手段が発達した現代でそうした残虐行為は国際社会に知れ渡り、反発を買うのでウィグル民族のアイデンティティを抹殺しようとしているのです。政治面では先ほど言いましたが、傀儡的な政府登用しかしなくなりました。経済面では、ウイグル民族の経済を発展させないために締め付け、規制をかけています。例えば、会社設立や融資など漢民族は優遇されますが、ウイグル人には厳しく規制されます。手かせ足かせが掛けられているのです。

 最近、弾圧は厳しくあからさまになってきています。中国共産党は二〇一七年春からの約一年間で、「再教育キャンプ」という名の強制収容所に約百万人のウイグル人を拘束しました。収容されたウイグル人は信仰心が厚く、民族的アイデンティティが強い人々です。

―この選別はどうやっているのですか?

トゥール あるアンケートを実施して数値化しています。その数値が低ければ低いほど危険人物だと判定されます。減点方式で、例えば、外国に行ったことがあるか、家にイスラム教の経書が置いてあるか、一日五回の礼拝をするかで「はい」と答えると減点されていきます。こうして次々と収容されていて場所が足りないので学校、政府庁舎などがキャンプとして使われていて、政府はまだキャンプを建設していていますから、これからも収容される人は増えていくことでしょう。

 

 

 

拷問、「屋根のない収容所」

 

 

 

 

―中でどんな扱いを受けているのでしょうか。

トゥール 収容されてもテストを受けさせられます。点数が低い人は、酷い拷問が日常的に行われています。刑務所では男女関係なく裸で訊問されます。訊問に答えなければ拷問されます。

拷問を受けているウイグル人もいます。経験者の体験を聞くと、殴られる、電気棒で拷問されます。また、違う方法もあります。黒いビニール袋を頭から被せられ首のところで縛られます。すると、当然息が出来なくなり窒息します。その寸前に隙間をつくられ、必死に息を吸おうとします。すると、また閉める。そうした拷問が繰り返されます。今度は息を吸い込んだお腹に針で刺します。刺した所が紫色に変色します。痛くて痛くて仕方が無いそうです。もう一つの拷問のやり方は、二人の警官で強制的に手を挙げられます。これも激痛で苦しむそうです。女性は集団で何度もレイプされます。拷問を受けた後、重傷を負っても放置されます。

 こうして口が堅い人を拷問で白状させた警官には一件あたり五万元、日本円で約八十万円の報奨金が出るそうです。だから警官はお金のために盛んにやっているのです。警官には一日の収容人数にもノルマが課せられています。これも奨励金が出ています。ですから、少しでも反抗的な態度を見せればすぐに逮捕されます。中国は賄賂社会ですから、警官に賄賂を渡せば逃れられる可能性もあります。

―筆舌に尽くしがたい拷問と異常な社会…

トゥール ある宗教指導者は、頭を棒で挟まれて白状しなければ頭が変形するまで締め付けられました。そして死んでしまいます。こうした実態は、まだなかなか知られていませんが、事実です。また、点数が高い人は月に一回外部の家族などと連絡を取る事が許されます。無事にキャンプを出ても、特別監視対象者として「屋根のないキャンプ」生活を送ることになります。

―こうした実態に国際社会は動き出しましたね。

トゥール 中国政府の弾圧は国外に逃れたウイグル人にも及んでいます。カンボジア、タイ、ウズベキスタン、などからウイグル人政治亡命者が中国に強制送還されたのです。この中には国連難民高等弁務官事務所から難民として認定された人も含まれています。国際法では、生命や自由が脅かされかねない人々を追放したり送還することを禁止する条項があるにもかかわらず、送還されたのは中国政府が亡命先の政府に強く圧力を掛けた結果で、送還された彼らはほぼ投獄され無期懲役か死刑になっていると思われます。そうした中で、全世界に情報網を張っているアメリカにはウイグルで何が起きているかという正確な情報が入ってきています。アメリカ政府は、この重大な人権問題に介入しようという動きが出てきました。これは心強いです。ただし、フランス、ドイツに関しては、残念ながら静観しています。これは中国とのビジネスを重要視しているからです。先日、ドイツに亡命を申請した若いウイグル人が、ドイツの移民局により中国に強制送還されてしまいました。ドイツは手続き上のミスだと釈明していますが、メリケル首相の訪中のためだと思われます。中国の重大な人権侵害より経済を優先させているのが実態です。ドイツだけではなく中東諸国などもこうした姿勢なのは問題です。

 

 

 

 

組織の課題

 

 

 

ウイグル独立運動の現状について聞かせてください。

トゥール ウイグル独立運動の歴史は古く、二十世紀初頭の清が倒れ建国された中華民国の時代に激しい独立運動が起きました。一九三三年イスラム教徒による東トルキスタン共和国建国が計られましたが、ソ連軍に制圧されます。ウイグル人は日本にも支援を要請しますが、上手くいきませんでした。その結果、ソ連の支援で一九四九年に再び共産党支配下の中国に統一され、五五年に自治区が設置されます。日本がウイグルを支援しなかった原因はよく分かりませんが、遠いウイグルで何が起きているのか当時の日本は知らなかったのでしょう。これは今もそうです。ウイグル支援をやっている日本人も、よく分かっていない面もあります。

―現在支援している日本人がよく分かっていないというのは、どの辺ですか。

トゥール 複数の支援団体がありますが、それぞれの団体の中味をよく分からないままに支援しています。戦前の日本のようにウイグルの実態をよく分かっていません。彼らに本当の情報を流しても本質が見えていないため支援に一貫性がないのが残念です。しかし、アメリカなどの支援運動は、しっかりした情報収集を下に活動しているので一貫性があります。

―確かに複数の団体のうちどれを支援すればいいのか分からない人もいますね。

トゥール まずはウイグルを理解してもらいたいです。それぞれの団体と代表がどういう人物でどういう活動をしているのかをしっかり見極めてもらいたい。そこから本当の支援が始まります。口だけの支援では意味がありません。私たちの団体が主流なのは間違いありませんが、色々な思惑が交錯して混乱している側面もありますが、いずれはこの問題は解消するでしょう。

―支援する側が本質を見極める、あるいは売名、示威などの私心を持って参加している一部の日本人がいるということですね。

トゥール 日本の保守団体もたくさんありますが、目的は一つなのになぜまとまらないのですか?それは「好き嫌い」という低次元のレベルで活動しているからではないでしょうか。こうした運動は、理念、理想、目標で判断すべきです。私たちはウイグル人を救い、独立を果すための支援を真剣に取り組んでいます。是非、そこは見極めていただきたいと思います。そこを見極めずに支援するとむしろ分断を助長することになりかねません。私たちも支援を申し出る日本人を見極めて手を組むようにしています。しっかり組み相手を選びたいと思っています。一方では日本のことを分からず付き合っている在日本のウイグル人もいます。極右団体や左翼、反社会の人間と知らずに付き合ってしまっているウイグル人もいます。分からない者同士が運動している面もあります。相互理解が重要です。そこから本当の信頼関係が築けるのです。そこを整理することが課題ですね。

―運動の目的は、やはり中国問題ですね。

トゥール そうです。自分たちがどこと闘っているのかという覚悟がまだ足りないように思います。中国という悪魔のような国と闘う覚悟が必要です。その悪魔は近代的な知識と武器を持っているのです。あの手この手で工作していることを認識すべきです。だからこそ、しっかり見極めて手を組む相手を見極めているのです。日本で本当のウイグル支援のネットワークを作りたいと思っています。そうして機会を見て全力で中国と闘える態勢を構築しておきたい。

 

 

 

日本に期待すること

 

 

 

―今後東トルキスタンの今後はどうあるべきでしょうか。

トゥール まず、中国側の問題があります。中国が今後どうなるか。私は楽観的でいずれ崩壊するだろうと見ています。しかし、ある日突然変ることは考えられません。崩壊までは時間を要するでしょう。崩壊してどのような政治形態になるのか。私が懸念しているのは、共産党支配の国家から民主的な国家に変ればいいのですが、中華ナショナリズムによるファシスト的な国家になる可能性です。こうなると、非常に安定します。なぜかと言えば、一人の指導者の下に強力な政党がついて国家社会主義で民族を支配するからです。ナチスドイツを崩壊させたのは、ドイツの侵略行為に対して国際社会が一致して立ち上がったからです。

 今、膨張主義に走っている中国ですが、日本が中国と手を組む事は、歴史的にも、現実的にもありえません。日本はアジアのリーダーとしての存在感を増すべきなのです。韓国、ロシア、中央アジア、東南アジア、インド、台湾などの国々としっかり連携して中国に対抗していくのが、日本の進むべき道ではないでしょうか。日本の技術力と資金力でできないことはありません。日本はロシアとの北方領土問題以外はこれらの国々との間に領土問題はありません。ほとんどが親日的ですから、日本がその気になればできるはずなのですが、今の日本外交は中途半端に映ります。安倍首相が習近平と握手するなど世界に間違ったメッセージを送っているくらいですから。そうした日本の曖昧な態度が中国の崩壊を遅らさせている一因になると思います。自由民主主義国家としてはっきりと中国に向かう姿勢をとれば、国際社会も判断を間違えません。欧米ははっきり言っていますよ。

東トルキスタンの今後については?

トゥール 国外に幾つか組織がありますが、今バラバラで行動しているのが現状です。そろそろ一つのテーブルに集る時期に来ています。その話し合いを一人のリーダーが呼びかけてやるのではなく、慎重な計画と根回し、指導者同士の信頼関係構築などをやって初めて一つのテーブルに集まることができます。好き嫌いなどの感情、利害を超えた大同団結が必要な時期に来ているのです。

―日本に期待することは?

トゥール 先ほども言いましたように、幾つかの団体を支援することはありがたいのですが、違う組織を非難することは止めていただきたいと思います。組織の対立に口を出したり、干渉しないようにしてください。それから、中国の脅威を本当に認識していただきたいですね。

―反中、嫌中というムードが一部あります。

トゥール そうした感情的なものではなく、アジアで自由民主主義をどのように定着させるかという大きな視点で捉えていただきたいです。それから、一日も早く憲法を改正してもらいたい。今の日本では足かせが多く大きな期待は持てません。改正後の日本に期待しています。日本自ら主張するようになりますから。

 

 

 

トゥール ムハメットさんプロフィール

1963年東トルキスタン新疆ウイグル自治区)のボルタラ市に生まれる。1981年に北京農業大学(中国農業大学の前身)に入学。卒業後、1985年から1994年にかけて東トルキスタンの新疆農業大学で講師を務める。1994年に来日して九州大学に留学。農学博士を取得。日本留学時に天安門事件を知り、さらに、東トルキスタンのグルジャ市で抗議デモをしていたウイグル人たちを中国当局の警察が発砲して弾圧、数百人もの民衆が犠牲になったグルジア事件が発生。その実態を福岡県内のロータリークラブで講演して以来、人権活動家として活動を展開する。2015年10月18日、同日付で世界ウイグル会議への参加資格を失った日本ウイグル協会に代わり、世界ウイグル会議の新しい構成団体として日本ウイグル連盟が発足、ムハメットが会長に就任。現在、会社員をしながら、日本ウイグル連盟会長、任意団体中央アジア研究所代表などを務める。

 

インタビュアー近藤将勝プロフィール

昭和56年(1981)生まれ。福岡工業大学卒。10代後半から保守系市民運動にかかわる一方、在学中より月刊「正論」など一般誌に時事問題の論考を寄稿する。知人の紹介で企業情報会社に入社。建設業界の市場調査、行政取材などを担当し、建設技能労働者の社会保険未加入問題で論陣を張る。ライターとして独立。子宮頸がんワクチン問題を考える福岡の会など市民団体の代表を務める。